撮影日記


2000年06月17日(土) 天気:あめ

出張カメラ

私は,出張のときにも,たいていカメラを持っていく。実際には,なかなか時間が取れないのだが,行った先で,なにか撮りたい風景に出会うかも知れないからである。
 しかし,仕事の荷物も多いときには,カメラはできるだけ小さいものを選びたい。かといって,フルオートのコンパクトカメラではもの足りない。フルオートでは,どこにピントをあわせてくれているのか,絞りやシャッター速度はどうなっているのかなどを意識するための,十分な情報が得られないのである。これらの情報が常に必要であるとは言わないが,やはり背景がどれだけボケてくれるか,という情報が,主要な被写体を強調するために不可欠な場合がある。
 そう考えると,バルナックライカ型のカメラは,都合がよい。ただし,必ずしも,バルナックライカである必要はない。バルナックライカと同じような大きさで形をした,安いカメラでも十分な働きをしてくれる。

だけど,やっぱり一眼レフの方が,なにかと撮りやすい。特に,クローズアップレンズでもあれば,接写もそこそこ無難にこなしてしまう。これは,バルナックライカ型などの,レンジファインダー式カメラにとって,非常に苦手な領域である。

 その結果,今日の出張には,「エクサ」を選んでしまった。やっぱり,このカメラは小さい。レンズは,小型のプリセット式テッサー(50mm F2.8)を選んだ。ウェストレベルファインダーにつけかえておけば,まさに私好みのカメラになる。少し大きくなってしまうが,レンズを半自動絞りのビオター(58mm F2)にしておけば,ファインダーもぐぐっと見やすくなる。ファインダーは「すばらしい」とは言い難い性能なので,少しでも長焦点で明るいレンズが有利なのである。
 シャッター速度が1/25〜1/150しか選べないのが難点であるが,手の中にすっぽりとおさまるような小型ボディで,ウエストレベルファインダーを覗く。シャッターを切ると,ミラーシャッターの「かぱっ」という小さい音がかわいらしい。

相変わらず「ひかりレールスター」は混んでいる。ふつうの「ひかり」(16両)や,以前の「ウエストひかり」(12両)に比べて編成が短く(8両),人気が高いせいか,便によっては指定席が取りにくい。そんなときは,自由席も混んでいる。まぁ,広島と大阪の間を移動するくらいであれば,自由席でも問題ないだろう。変に見栄をはって,指定席にこだわったり,「のぞみ」に乗る必要もない(どうせ見栄をはるなら,グリーン車に乗ればいいのだ。ただし「ひかりレールスター」には,グリーン車がない・・・・)。
 まあ,つまんない見栄をはって,借金苦になっても困るので,素直に「シティハイク大阪」切符を使うことにした。広島市内から大阪市内へ,「ひかり」「こだま」の自由席で往復できる割引切符である。さらに,大阪市内のJR線の乗り降りが自由で,そのうえ,大阪市営交通の1日乗車券もついているという,いたれりつくせりの切符である。有効期間は2日間であるが,土,日曜日に出発すると,割引率がかなり高くなっている。


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