撮影日記


2000年01月04日(火) 天気:はれ

年末は比治山でスナップ

12月は師走という。私は「師」ではないが,たまたま仕事が集中し,ほとんど写真が撮ることができなかった。年末が近づいて,それも一段落。久しぶりに,カメラを持ってお散歩にでかけた。
 散歩のお伴には,小さなカメラがいい。それでいて,「しっかり写る」カメラがいい。それを求めて,私はコンパクトカメラ,クラシックカメラ,そしてジャンクと手を広げた。そして,今,到達したひとつの結論は,「エクサ」である。

「エクサ」の入手前に,お散歩用の主力に使っていたものは,レンジファインダーの「キエフ」だった。1年以上,使ってきたが,Contax(CONTAXではない)型カメラのお約束として,シャッターのひもが切れ,戦列を離れた。その後,しばらく,お散歩用カメラの主力の座は,空白だった。
 お散歩用カメラとして,一眼レフカメラは,不適当だと考えていた。なぜならば,大きいのだ。いわんや,80-200mm F2.8級のレンズをつけて「お散歩」などは,信じがたき行為である。

これとは別の興味が,「エキザクタ」にあった。理由は単純。カッコいいカメラだからである。安く売られているものがあれば,買ってみようと思っていた。戦後型の35mm版エキザクタには,大きく2種類ある。横走り布幕シャッターを持った「エキザクタ・ヴァレックス」シリーズと,ミラーを利用した簡素なシャッターを持つ「エクサ」シリーズだ。
 この「エクサ」だが,実にコンパクトである。シャッター機構など,徹底的に簡素であるが,金属製ボディは,重さもほどほどで,使い心地がよい。また,「エキザクタ・ヴァレックス」シリーズ同様に,ファインダーが交換可能で,ウエストレベルファインダーが使える点がうれしい。

私が,「しっかり写る」に求める一番の要素は,「どこにピントを合わせているかがわかること」なのである。そのため,いかに優秀なレンズを搭載し,いかに精度の上がったAFを搭載していようとも,いわゆるコンパクトカメラは,無条件で失格なのだ。だから,レンジファインダーの「キエフ」を愛用した。
 しかし,ピントを合わせる位置の自由度は,一眼レフカメラに敵うものではない。コンパクトで,ウエストレベルファインダーの使える,「エクサ」が,私の中では,次第にお散歩用の主力カメラになっていった。

ところで,久しぶりの行き先は,比治山の広島市立現代美術館。特別展に常設展を見て,ムーアの広場に下りてみると,不思議な音が聞こえる。音の主に尋ねてみると,南米の笛だそうだ。

Exa, Carl Zeiss Jena Tessar 50mm F2.8, NEOPAN SS

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