撮影日記


1999年08月15日(日) 天気:はれ

システムカメラ・エクサ

私は,撮影するときには主としてニコン様の一眼レフを使う。しかし,街を散歩しながらスナップするときには,コンパクトカメラやクラシックカメラを使うことも多い。
 最近,スナップ用として気に入っているカメラに,「エクサ」というものがある。「エクサ」は1950年代の東ドイツ製一眼レフカメラであるが,フォーカルプレンシャッターを持たず,ミラーをシャッターとして利用している。また,シャッター速度は,B,1/25,1/50,1/100,1/150だけで,かなり簡略化されたメカニズムであると言える。
 しかし,「エクサ」には,豊富な交換レンズと,数種類の交換ファインダーおよびファインダースクリーンなどが用意されている。ニコンFにも匹敵するような,一大システムカメラなのである。

1959年の「ニコンF」の登場以前,世界でもっともよく使われた35mm一眼レフカメラは,東ドイツ(当時)の「エキザクタ」であった。「エクサ」は,「エキザクタ」の廉価版として1950年代に製造された。したがって,「エクサ」は「エキザクタ」の豊富なアクセサリーが利用できたのである。
 また,日本の「トプコン」(当時の東京光学)は,1950年代前半に一眼レフカメラを発売するにあたって,すでに幅広く普及していた「エキザクタ」のマウントと互換性のあるマウント(通称REマウント)を採用した。そのため,「トプコン」には「エキザクタ」用の豊富なレンズが使用できる。逆に,「エキザクタ」でも「トプコン」のレンズが利用できるのである。
 しかし,レンズやボディの組み合わせによっては,鏡胴の太さや,各種連動ピンの位置などによって,うまく装着できないことがある。たとえば,「タムロン」の「アダプトール2」レンズには「トプコン」用マウントがあるが,これはかなり幅が広いので,「エクサ」には装着できなかった。レンズを固定するレバーのつまみが当たるのである。もっともこれは,そのつまみを取り去ることで解決する。

矢印が示すツマミを取り去ることで,鏡胴の太いタムロンレンズ(トプコンマウント付き)が使えるようになる。

「タムロン」のアダプトール2レンズには,非常に便利な28mm-200mmというズームレンズがある。これが使えれば,クラシックな「エクサ」や「エキザクタ」が,現在のカメラと同じような機動性を持つことができる。
 ただし,「エクサ」「エキザクタ」に,「タムロン」のレンズを使うことは間違っていると言われる。種種の舶来ブランドレンズを味わうことが,正しい「エクサ」「エキザクタ」の遊び方らしいのだ。


現在,使用している「エクサ」システム

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