撮影日記


1999年07月29日(木) 天気:あめ

マミヤ6と革ケース

中古カメラの価格は,さまざまな要因で決定される。特に,「人気」と「外見」の状態が大きな影響を持つだろう。これは,中古カメラをコレクションの対象としてのみ買い求める人が少なくないからだと考えられる。
 私は,基本的に「使うため」に買うので,外見はあまり気にしない。メカニズムがきちんと動作していることが重要なのだ。とはいえ,外見が激しく傷んでいるものは,内部にもなんらかのダメージを受けている可能性が高いので,要注意ではある。

中古カメラの価格を決める要因には,付属品の有無もある。レンズキャップがあるかないか,ケースがあるかないか,挙げ句の果てには元箱があるかないかまでが価格を左右する。
 元箱の有無は,ほとんどコレクターのみを対象とした価格要因だと思う。しかし,ケースについては,実用派の人でも,重要視していることが多いだろう。ケースがあれば,持ち運ぶときに必要以上にカメラを傷めることもなく,長い間,大切に使っていける。
 ところで,私は,カメラをケースに入れて使うことが好きではない。なぜならば,使いにくくなるからだ。前カバー,撮影のたびにこれをはずすのは面倒である。開けてぶらぶらさせたまま持ち歩くのは,なんとなくうっとおしい。底カバー,フィルムを詰め替えるときに,いちいちはずすのは面倒である。だから,普段からケースは使わないし,同じカメラで,片方がケース付き,片方はケースなしの場合,ケースなしの方が安ければそちらを買う。

ところで,古いカメラの革ケースは,実に立派なものが多い。もっとも立派な分だけ革が厚く丈夫なので,カメラの操作の妨げになりやすい。
 しかし,世の中には,逆に革ケースがないと困るカメラもある。たとえば,「マミヤ6」もそんなカメラの1つ。つまりは,カメラ本体に,ストラップをつける金具がないのである。ストラップを利用するには,革ケースに入れるしかないのだ。
 ただ,幸いにも「マミヤ6」などスプリングカメラは,中判カメラとしては驚異的にコンパクトであり,ウェストポーチにも楽に収まる。したがって,ストラップなしでも携帯が容易なので助かっている。ハイキングなどでは,カメラをストラップぶらぶらさせるよりも,ウェストポーチなどにきっちり入れた方が歩きやすい。歩きながらさっと取り出して中判写真を撮ることができるわけで,これは非常に楽しいことである。


Mamiya-6 K, SEKOR 7.5cm F3.5, RAP


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