撮影日記


1999年01月20日(水) 天気:くもり

Origa

職場の先輩,YさんからCDを借りて聴いている。ロシアの「Origa」という女性歌手の4作目で「永遠。」というタイトルがついている。

私は,ロシア(旧ソ連)のポップスにも興味がある。最近,ロシア製カメラ「Киев(キエフ)」が気に入っているから,というわけではない。17〜18年くらい前に,たまたまモスクワ放送で「ЗОДИАК(ゾディアク)」というグループの曲を耳にして以来,ソ連のロック・ポップスは気になる存在だったのである。むしろ,その影響で,ロシア製カメラを素直に受け入れられたのだと思っているくらいだ。
 その後,私は神田神保町の「新世界レコード社」で何枚かのメロディア盤LPを買った。ЗОДИАКは,YMOっぽいチープなテクノポップ(死語か,これは!?)を聴かせてくれるグループで,おすすめしたい1枚である 。
 ところで,これまで数枚のLPしか聴いていないが,ソ連のポップスには,どことなく日本の「歌謡曲」っぽい雰囲気があると感じている。「百万本のバラ」で日本でも有名な「Алла Пугачева(アラ・プガチョワ)」の歌は,特にそれを強く感じさせてくれる。

そのような先入観をもって「Origa」を聴いた。スピーカーから流れてきたサウンドは,どことなく最近の日本の「ポップス」である。そこで私はこう考えた。

「どういう事情があるのか知らないが,以前から日本の歌謡曲とソ連のポップスには,似た雰囲気があった。それらがそれぞれ独自に進化したところ,結局,また似たようなサウンドに達した。音楽も,生物と同様に,一定の方向に進化するのだろうか・・・・・」

このことを,今日,Yさんに話したところ,あっさりこういう返答があった。

「Origaのアルバムを作っているスタッフは,全員日本人だよ。」

ソングライティングはOriga自身だそうだが,アレンジなどが日本人スタッフによって加えられているなら,最近の日本のポップスに似た雰囲気に仕上がっても当然かも知れない。しかし,もともとロシアと日本では,流行するポップスのスタイルに,どこか共通点があった可能性も否定できない。

「Origa」のアルバム「永遠。」の,最後の曲は「ポーリュシカ・ポーレ」だった。Yさんは他にも「Origa」のアルバムを持っているらしいので,また聴かせてもらおうと思う。


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