撮影日記


1998年10月17日(土) 天気:台風

マーク・ディ・スヴェロ展

天気予報では,今日の夜に台風が接近するらしい。朝から天気は当然悪く,今日は撮影にでかける気にならない。この調子なら,明日もアウトだろう。
 ちょうど,広島市現代美術館(以下,単に「現美」と記す)から招待券が来たので,久しぶりに行ってみることにした。
 まず,広電で紙屋町へでた。しばらく行っていないので,まず紀伊國屋へ寄りたかったのである。そこで時間調整をして,無料送迎バスで現美へ行けばいいと考えたのだ。
 現美の無料送迎バスは,バスセンター3番ホームを毎時38分に発車する。そして,およそ20分かけてのんびりと現美まで連れていってくれるのだ。途中,女学院前や広島駅前(広島東郵便局の前あたり)にも停車するが,降りることができるのは終点だけである。

表題のマーク・ディ・スヴェロ展であるが,よかったと言えばよかったが,いまいちと言えばいまいちである。オブジェはなかなかおもしろかったが,リトグラフ類はいまいちおもしろくない。「見てよかった」と思える展示があまりなかったという印象を持ってしまったようだ。
 展示されていたものでは,「マルコ・ポーロ」と題されていたオブジェがおもしろかった。見ていると,自分の存在があやふやになるというか,そういう不思議な気分になったのである。

現美では,「アート・ドキュメンタリー上映会」と称して,ビデオの上映会もやっていた(これは無料)。ちょうど,ウィリアム・ウェグマンとペール・マニングという写真家のドキュメンタリーの上映があったので,それまで時間をつぶすことにした。常設展を覗いてみると,池田満寿夫氏の特集である。ファンも多いらしいが,私はどうも氏の作品は好きではない。とっとと通り過ぎた。ビデオのブースに座って,番組リストをぱらぱら見てみると,あの森村泰昌氏のドキュメンタリーがあったので,それを見た。が,途中で,上映会の時間となったのである。また出直して続きを見るとするか。
 上映されたドキュメンタリーであるが,なぜかどちらも「犬」をモデルにいろいろな作品を制作するアーティストの話であった。自分とは世界の違う,ほんもののアーティストの活動であるが,やはりその制作現場を見ると,たとえそれがドキュメンタリービデオであっても,ものすごい刺激になる。
 やっぱり,たまには美術館へ行って,創作意欲を刺激しなければならない。

幸い,台風はとっとと通り過ぎてくれた。日曜日は,撮影活動できるだろうか?


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