撮影日記


1998年10月03日(土) 天気:晴

ジャンク天国

学研から発行されている「中古カメラGET!」という季刊誌がある。この雑誌には,「¥10,000で,使えるカメラを見つける」コーナーや,「ジャンクを復活させる」コーナーなどの企画がある(誤植や事実の誤認が多いという問題は目をつむるとして)。
 私も最近,ジャンクの再生にハマっているが,どうもレベルが全然違うのである。「中古カメラGET!」の記事に紹介されている修理技術のレベルはなかなかのものであり,私のやっていることはごく幼稚なレベルである。さて,その程度の内容ではあるが,私が最近ニコンのコンパクトカメラを再生したことを「ニコン信者の会」のウェブサイトに連載させていただいているので,ぜひ読んでほしい。

さて,どうやら,広島は「ジャンク天国」らしいのだ。「まだ生きているカメラ」や「簡単に復活するカメラ」が,「ジャンク」としてけっこうゴロゴロしている。一方,東京や大阪の「ジャンク」は,まさに「ジャンク」で,復活させるにはやはりそれなりの実力が必要らしい。

そんな大阪で,私が好きなお店は,八百富の第一生命ビル店だ。私はそこを「八百富クラカメ店」とよんでいる。ここは,ライカやコンタックスのような高級舶来品ばかりでなく,国産普及機などもそろえているので,興味深く見られる。ちょっとした,カメラ博物館だと思ってもいいと思う。
 さらに,台の上に,ジャンクカメラがきちんと並べられているのだ。無造作にカゴにつっこまれているわけではない。そんななかにちょっと気になるカメラもあった。
 まず目に入ったものは,¥3,000のミノルタ「X-7」ボディだ。見ると,ファインダーのまんなかに,溶けたモルトが貼りついたような汚れがべっとりとある。これくらいは,分解すればなんとか使えるようにはなりそうだ。しかし,いかに最近MDレンズの中古がかなり安く買えるとはいえ,いまさらわざわざ買うのはやはりアホらしい。また,X-7は市場にタマ数が多いので,ちゃんとした中古品がレンズ付きで¥10,000くらいで売られているのも見かけることがある。旧ミノルタファンでないなら,買う必要はないだろう。
 さらに気になったものは,¥2,000のヤシカ「ミニスター」だ。シャッターボタンを押しても,シャッターが開かない。そこの連動部分が壊れているだけならなんとかなるとは思うが,ちょっとそこまでは自信がない。このカメラは,露出計が示すEV値にダイアルをあわせることで適正な露出が得られるようになっているが,そのときシャッター速度ダイアルと絞りダイアルが連動して動くのだ。シャッター速度,絞りをそれぞれ単独でまわすこともできる。非常におもしろいメカニズムだ。
 これの完動品は,別の店で¥20,000の値札がついていた。


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