撮影日記


1998年07月14日(火) 天気:晴れ

類似品にご注意

今年はニコン様ご生誕50周年の年である。今でこそ世界のニコン様であるが,ご誕生当初には「ツァイス・イコン(Zeiss Ikon)のイミテーションではないか」という疑念がもたれたこともあったそうだ。実際,初期のニコン様のお姿は,当時のContax(現在のヤシカ・京セラ製のCONTAXなんかと一緒にしてはいけない)によく似ている。

私は見たことはないのだが,かつて「Nicon」というカメラがあったらしい。ニコン様のイミテーションであろう。
 当時は東南アジアを中心に,いろいろな「イミテーション・ブランド」があったという。私が見たことのある製品だけでも,「SANYのテレビ(ロゴの書体はSONYに酷似)」,「SHRAPのラジカセ(ロゴの書体はSHARPに酷似)」,「TOBISHIのラジカセ(ロゴの書体はTOSHIBAに酷似)」などがある。最高傑作だと思ったのは「AIMAのラジオ」だ。ロゴが,当時のAIWAのロゴにそっくりなのである。違うのは「W」と「M」だけ。しかも,「W」を180°回転させて「M」にしているのだから,「酷似」というよりも「同じ」ロゴなのである。製品そのものも,実際にAIWAブランドで売られているラジオとまったく同じデザインだ。AIMAの価格はAIWAの1/3程度。性能については同じかどうか知らない。

ところで,以前,「タフボーイ」という名称のステンレス製小型水筒がよく宣伝されていた。覚えている方も多いだろう。ZOJIRUSHIの製品である。ステンレス製であるため,落下や衝撃に強いことがウリだったようだ。そのために,「強靱な」という意味の「タフ」を商品名にしたのであろう。なかなか良いネーミングである。
 ところで,かつて知人の1人が実際に「タフボーイ」を持っていた。それをよく見ると,「Tuff Boy」と書いてある。そう,タフボーイの「タフ」は,「強靱な」という意味ではないのである。「Tuff」がどういう意味なのか,気になる人は英和辞典を引いてみるといい(「凝灰岩」という意味が出るはずだ)。ちなみに,「強靱な」を意味する「タフ」は「Tough」である。

そのことに気がついたわたしたちは,さっそくメーカー名を確認した。もしかすると,「Tuff Boy」は「Tough Boy」のイミテーション製品なのではないか,と考えたのである。本物ならば,「ZOJIRUSHI」の製品であるはずだが,イミテーションなら「ZOGIRUSHI」とかいうメーカーになっているのではないか,と期待したのである(笑)。
 残念ながら,「Tuff Boy」は本物であった。
 最近では,「Tuff Slim」という製品も販売されている。当然,ZOJIRUSHIの製品だ。


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