撮影日記


1998年06月19日(金) 天気:あめ

マミヤC330

結局,梅太郎はMamiya C330,Mamiya-sekor 80mm F2.8付きを買ってしまった。彼の中判カメラは,PENTAX 6×7,FUJI GW690,Mamiya C330の3種類になった。3台ではなく3種類である。PENTAX 6×7は2台あるらしく,台数は4台になるのだ(笑)。あとは6×4.5判も買ってくれ(笑)。
 1950年代,日本は二眼レフカメラの大ブームとなったらしい。それらは2つにわけられる。1つは,ローライコードを模倣したと言えるカメラたち。もう1つは,安さで爆発的大人気となったリコーフレックスとそれを模倣したと言えるカメラたちである。ただし,どのカメラも,ローライコードを越えるような存在感を得るには至らなかったようである。うちにある二眼レフカメラ,ビューティフレックスも,リコーフレックス型の平凡なカメラである。
 当時の日本は模倣品大国だったという評もよく聞く。距離計キヤノンはライカに似たシステムだったらしいし,ニッカやレオタックスといったカメラは,まさにライカを模倣したカメラだったという。あのニコン様でさえ,独自の工夫が加えられていたと言うが,外だけ見ればコンタックスの模倣であり,内部も基本的にはライカの模倣であった。
 そんな模倣品だらけの二眼レフカメラのなかでただ1つ,本家ローライを越えたと言ってもいいカメラが,マミヤCシリーズである。その最大の特徴は,二眼レフカメラとしては貴重な,レンズ交換式ボディであろう。そのなかで最上位機種といえるのが,C330シリーズである。レンズを押さえるレバーや,巻き上げクランクに連動してシャッターをチャージする機構の動きがそのまま目に見えて,なかなか愉快である。
 C330の欠点を強いてあげるなら,二眼レフカメラとしてはかなり大型であることだろう。もちろん,パララックスなど二眼レフカメラの宿命と言える欠点はすべてもっているが。
 さて,これは二眼レフカメラにかぎったことではないが,やっぱりカメラは撮影してこそおもしろい。胸のあたりで支えて,うつむいて覗くファインダー,そこに正方形に切り取られた光景は,長方形の画面しか知らない私たちには非常に新鮮な印象を与えてくれる。
 梅太郎が,その特徴をどう活かした写真を撮ってくるのか,楽しみである。


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