撮影日記


1998年04月20日(月) 天気:今日も晴れ,ちょっと暑い

「鉄」を撮るとき
元気は必須

可部線も,非電化区間の可部−三段峡では列車の運転本数が非常に少ない。加計駅を発着する列車は,12時台,13時台には1本もないのだ。
 昨日は可部線の撮影を試みたが,この2時間がはっきり言ってヒマである。さすがにマクロレンズを用意していなかったので,ヒマつぶしとして加計の町をスナップしてみることにした。ここで持ち出したのは,オリンパスXA2とコニカLである。コニカLの試用開始って意味もあるわけだ。

先のスナップ会で,参加者のYANさんの撮り方がおもしろかった。α-707siを首からぶらさげ,ノーファインダーで通行人などをスナップするのである。私は影響を受けやすい。さっそくそのマネをしている。しかし,F-801で実行するほどの度胸はない。かわって用いるのが,オリンパスXA2である。ストロボをはずすと,私の手の中にすっぽりおさまるほど小さい。これを握るようにして親指をシャッターボタンにかけて持ち歩くのだ。これは,と思う光景にであったらそのままおおよその方向を向けて,さくっと撮る。ただし,まだそういう撮り方に慣れていないので,ちゃんと狙ったものが入っているかどうか怪しい(まだ現像していない)。
 コニカLの方は,露出計をどこまで信用していいかを確認することが第一の目的なので,これはちゃんと構えて撮ることにする。フィルムは,コニカカラーLV100を入れた。カメラがコニカだから,ってわけじゃない。たまたま安く買ったものがあったからである。
 この露出計はよくわからん。光の状態によって,針がぴくぴく動くので,ちゃんと測光しているんだとは思う。また,受光部に日光があたっても急に針がふれたりしないし,日陰に入ってカメラの向きを変えると針が大きくふれたりする。この露出計,見た目と異なり,案外ちゃんと被写体の反射光を計っているようだ。とりあえず,この露出計を信用して1本撮った。なにせ目盛りがないので,他の露出計と比較することもできないのだ。ちなみにこの露出計,電池は必要ない。

加計の町を歩くが,案外とバスが多く走っている。広島バスセンターを発着する長距離便や,近くの集落を結ぶローカル線など,1時間に4〜5本は通るようだ。そして,バスを待っている人は少なくない。
 路地を1本ずつ入りながらウロウロ歩く。とつぜん,丸ポストがあったので1枚写し近づいてみると,ダミーだった(こういう「作られたレトロ感覚」は好きじゃない)。その後,近くのスーパーマーケットへ入って昼食を調達した。店内に,大きめのクリップオンストロボを付けたEOSをぶら下げた人がいた。日曜日なのにスーツ姿である。クルマに戻って食事を済ませたあと,ふたたび月ケ瀬公園に戻ってみると,さっきのEOSくんがぼーっと座っていた。遠くに14時05分着の三段峡行きの列車が見えると,彼は立ち上がりシャッターをきりはじめた。そして,列車が通り過ぎると,加計駅の方へ走っていった。14時15分発の可部行きが出てくる頃には,また走って元の位置へ戻り,カメラを構えた。「鉄」を撮るにはそれくらいの元気も必要なのだろう。こちらはマミヤプレスをスリックマスターにどどーんとのせていたので,そんなに動き回れない(笑)。


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