撮影日記


1997年11月08日(土) 天気:晴れ

こっちの水は,甘いかな?

10数年前,広島に来たとき最初に感じたことは「水道水がおいしい」ことであった。私は,大阪市内で生まれ育った。大阪の水道水は,日本一ヒドイと言われている。
 よく考えてみよう。琵琶湖のよどんだ水を,滋賀県の人が使い,捨てている。その水はトロトロ流れ,途中で京都の人が使い,捨てている。さらに水はトロトロ流れ,それを大阪で使っている。だから,大阪の水道水が悪いのは当然だと思ってほしい。滋賀県の人が,琵琶湖の水質を守るべくさまざまな努力をされているが,それがなければ大阪の水道水は救いようのない状態になっているに相違ない。
 不思議なことは,それだけ水が悪いのに,食べ物がおいしいことである。材料が不利な条件にあると,その分,調理技術などが発達するのだろうか?
 大阪の水道水がどれくらい悪いか。たとえば,カルピスを水道水で薄めて飲んでみよう。大阪の水道水では,つくってしばらく放置しておき,生ぬるくなってくるとはっきり臭くなる。広島の水道水ではぬるくなっても臭くならなかった。これは感動モノであった。
 ところで,広島で食べる「うどん」は,全然おいしくない。もっとも,東京で食べる「うどん」よりは,はるかにましであるが。とにかく,東京の「うどん」は論外である。お蕎麦なら許せるのだが。
 さて,職場の近くに「ことぶき亭」といううどん屋さんがある。この店に出会うまで,広島ではまともなうどんが食べられずに欲求不満になっていたので,非常にうれしい。もっとも,「ことぶき亭」のうどんも,もうちょっと薄味でもいいと思うのだが。
 広島には,「ちから」というチェーン店がある。ここの「おはぎ」と「うどん」をぜひ食べていただきたい。これが一見おいしそうなのだが,食べてみると全然おいしくない。でも,広島生まれの人びとは,おいしいと言っている。単に私の好みに合わないだけなんだろう。
 同じことが,名古屋の「みそカツ」にも言えるんだろうな,きっと(1997年11月6日の日記を参照)。


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