撮影日記


1997年07月15日(火) 天気:くもり

タダより安いものはない

「ライカおやじを撃退」の巻(1997年7月9日の日記を参照)は,なかなか好評だった。敵を設定し,それを攻撃することで自分の論理を展開する手法は,低俗な民放のワイドショーと同じレベルのやり方なのであまり気分のよいものではないが,この場合は止むを得まい。とはいえワイドショーも,その黎明期にはとかく無味乾燥になりがちのニュースを,1つのヒューマンドラマとしてわかりやすく仕立てることで,だれにでもわかりやすいものにしてきたという大きな成果があったはずである。そのイメージは,いつから変わってしまったのだろうか。

先日の土,日曜日に,お散歩写真をつくりながら中古カメラ屋めぐりをしたことは,すでに書いた通りである(1997年7月13日の日記を参照)。広島の中古カメラ店としては,的場町周辺にある6件の他に,紙屋町のカメラのドイや土橋のギンレイカメラの中古コーナーをあげることができる。これらの間は,歩いて歩けない距離ではないが,けっこう面倒な距離である。移動には広島電鉄の市内電車が便利であるが,主目的はカメラ屋めぐりではなくお散歩写真の制作なので,いろいろと寄り道を考えた。
 ところで日曜日には,先日ふれた「マミヤ6」を買ってしまおうかどうしようか,けっこう真剣に考えていた。買ってしまったらすぐにテスト撮影をしたいので,まずはカメラのドイでT-MAX 100の120を買った。そして,紀伊國屋書店へ行く。中古カメラ関係の書籍があれば,マミヤ6についての情報を得られるかもしれないと考えたからだ。
 だが,適当なものはなかった(笑)。
 しかたない,マミヤ6があった大洲カメラの店頭にいろいろな本が置いてあったから,そこで見せてもらうことにしよう。紙屋町から的場町へは,市内電車で行くのが速い。しかし,それではあたりまえすぎておもしろくない。
 段原地区はすっかり再開発されてしまったが,的場町から松川町にかけてはまだ古い下町風情を感じることができる。そこで,比治山から松川町を通り,的場町へ歩いてみることにした。
 紙屋町から比治山へ行くにはどうすればよいか。
 すぐに思いつくのは,市内電車の利用であろう。広島駅行きに乗って的場町か,宇品行きに乗って皆実町6丁目で比治山下経由の電車に乗り換えることになる。
 しかし,紙屋町から比治山に行くには,もっと楽で安い方法があるのだ。
 広島バスセンターから比治山の現代美術館へ,無料の送迎バスが運行されているのである。土,日,祝日のみ,バスセンターを9:38から15:38まで1時間おきに出発する。ちなみに,比治山からバスセンターへ向かう最終便は17:05だ。
 この無料バスに乗って,比治山についた。そういえば,しばらく現代美術館に入っていないなぁ……。ま,ともかく,お散歩写真しながら比治山を下りた。松川町や的場町の下町っぽい光景を拾いながら,マミヤ6を求めて大洲カメラへ向かう。

この日,大洲カメラはお休みだった。


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