撮影日記


1997年06月01日(日) 天気:いいのかな

繰糸滝

先週につづいて,聖湖から三段峡へ入った。今回もロケハン的な訪問である。聖湖からわずか1km少々の範囲に,撮影したくなるポイントが何箇所もあって目移りしてしまう。
 この範囲には,観光ルートマップに掲載されているものだけでも,三ツ滝,貴船滝,竜門,繰糸滝,出合滝というポイントがある。先週に引き続いて,これらにじっくりと向かい合ってみた。

これらのなかで,私の好みのもの,今もっとも「撮ってみたい」ものは,「繰糸滝」である。まさに糸のように細く流れているのだ。下のほうではそれが広がって,まるでシャワーのようにも見える。
 ところが,この滝のある付近は,遊歩道が非常に高いところを通っている。また遊歩道と滝の間には木が繁っており,滝がよく見えない。
 そこで,河原に降りることにした。
 滝のところから少し引き返すと,橋を渡る。前回,「下の峡谷がよく見えるので,高所恐怖症の人にオススメ」と書いた橋である(1997年5月25日の日記を参照)。この橋のところでは,遊歩道はかなり下まで降りているので,そこから河原へは降られそうである。が,降りやすそうな位置まで,イバラの中を少し歩かねばならない。降りられるポイントを見つけて河原へ降り立ったが,滝の位置まで平坦な河原が続いているわけではない。今度は岩伝いに歩かなければならない。もっとも,身軽な状態であればたいしたことのない場所である。しかし,私はこのとき,マミヤプレス一式と三脚を背負っているのだ。欲張ってニコンも持っているので,トータルすると10kgくらいあるだろうか。けっこう厳しい。
 ようやく繰糸滝の近くにたどりついた。マミヤプレスをセットしていると,曇っていた空が少し晴れてきた。すると,滝の流れに沿って光があたってキラキラしている。この光を絵にしたいと思っていると,また曇ってしまった。カメラをセットして次の晴間を待つ。が,次に晴れたときは,上端部にしか光があたっていなかった。
 残念だ。だが,これで当面の攻撃目標は定まった!

Mamiya Universal Press, Mamiya-sekor 100mm F3.5, EPP

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