撮影日記


1997年05月13日(火) 天気:雨

こんな写真を撮ってみたい

先週のメイ・ストームはすさまじかった。終わりかけていたチューリップやスズランなどの花弁を吹き飛ばし,いくつかの植木鉢をひっくり返して過ぎていった。
 そして,今日は雨。
 そうこうしているうちに,梅雨に入るのだろう。写真撮影は,晴れの日におこなうことが多い。光と影がはっきりして,絵をつくりやすいからだろう。あるいは,空をまっ青にすることができるだろう。じゃあ,雨の日は絵にならない?そんなことはないと思う。じゃあ,どうすれば…… 今年の梅雨は,「雨」をテーマに絵になる光景をさがしてみようと思う。

私の持論にすぎないが,よい写真を撮るには,「どんな写真が撮りたいかを十分にイメージしておく必要がある」と考えている。これは,あらゆるクリエイティブな場面において,もっとも基本的な姿勢であると思う。
 残念ながら,イメージした通りの写真はなかなか撮れない。技術的に未熟な面も大きいだろうが,自分の抱いているイメージがまだ不十分なのかも知れない。このイメージをとらえようとするとき,そこに感性がどれだけ研ぎ澄まされているかの要素が入ってくるのだろう。しかし,それなりにイメージを追求していく中で,予想していなかった場面を見つけ,なんとか写真にまとめることができることもある。
 今も,イメージしているものがいくつかある。時間さえあればすぐにでもチャレンジしたいものもある一方,撮影のための条件をそろえるまで,まだまだ準備が必要に感じるものもある。

私の写真は,非常に説明的なものになっていると感じている。説明的だから,わかりやすい。わかりやすいから一般的にウケやすい。しかし,奥深さがないと感じている。もっと,写真の中に物語性をもたせたい。奥深いなにかを。


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