撮影日記


1997年05月01日(木) 天気:「よし」とする

ひろしま世界化石ミュージアム

エーアイ出版の「WWWイエローページ VOL.3」が,この「INFO BAZAR」を掲載してくださった。この場をお借りして,御礼申しあげる。この機会に,もっと閲覧してくださる方が増えてくれればいいなあ,と思っている。
 ただ残念なことは,「写真」のページとしてではなく,「放送」のページとして紹介されたことである。私の「写真」は,まだまだ認められるレベルにはほど遠い,ということだろう。ま,「放送」のページはこの本のはじめの方なので,わりと目立つに違いない。
 ところで,その紹介文では「広島周辺の写真」と「南海平野線の廃止当日の音」が並列になっている。何も知らない人がこれを読むと,南海平野線が広島にあるように誤解するような気がする。

さて,前置きが長くなったが,先日,宮島にある「ひろしま世界化石ミュージアム」というところに行ってきたので,今日はそのときのことを書いてみたい。

この博物館は,館長さんの個人的コレクションにより構成されている。もともとは海外出張のおみやげとして買いはじめたものらしい。いつのまにか,化石の魅力にとりつかれたという。過去の生物の証拠であり,それは同時に現在の地球環境が非常に長い年月をかけてつくられたということを実感できるものであるという。そして,その重要性を多くの人に知ってもらいたいと,コレクションを公開するようにしたというのだ。

このコレクションは,はっきり言って「すごい」。まず,すべて本物であること。レプリカは1つもないという。具体的なものとしては,大きな三葉虫が3つはいった岩石,身の丈ほどあるウミユリ,小魚を食べている巨大な魚などはぜひ見てほしい。ここまでいろいろな化石を見せてくれる博物館は,日本でもそう多くはないはずだ。
 この博物館の場所は,宮島の桟橋から厳島神社の方へ少し行ったところの建物の2階にある。人通りは非常に多いのだが,中まで入って来てくれる人は少ないという。さらに,2階の入口まで来ても「入館料がいるのか」といって引き返してしまう人もいるという。化石というものの価値がわからない人が少なくないらしい。このような貴重な場があることに,広島の人はもっと気がついてもよいのではないだろうか。
 宮島には,各地から修学旅行や遠足で訪れる人も多いだろう。ほんの少し時間をさいて,この博物館の見学にあてるようなことはしないのであろうか。修学旅行先として広島を選ぶのは,「平和学習」という名目のためらしい。さらに「環境教育」などとでも称して,この博物館もコースに組みこんで欲しいものだ。

少なくとも,化石あるいは地球の歴史というものに興味のある人は,ぜひこの博物館を訪れてほしい。熱心な見学者には,館長さんも腰を落ち着けてじっくりお話しをしてくださるようだ。また,大学の先生などが案内してくださることもあるという。


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