撮影日記


1997年03月02日(日) 天気:くもり

冗談かねえ,FE10

月は下弦だが,半月だからあまり明るくない。ということは,ヘール・ボップすい星撮影のチャンスだ!実際には新月近い来週末が最大の好機なのだが,来週が晴れるという保障はどこにもないのである!現地到着は4時すぎころ。月は高く出ているが,半月なので先週の満月のときのような明るさはない。ヘール・ボップすい星の位置はまだ低いものの,肉眼でもその位置が十分にわかる状態である(見た目はふつうの恒星と変わりないのだが)。双眼鏡を覗けば,尾の存在が確認できる。尾は,先週よりは伸びているように見えたが,月明かりの影響があるかもしれない。とりあえず200mmレンズで3コマほど撮影し,すい星の高度がさらに増すのを待つ。しかし,次第に薄い雲が広がり,ついには月も見えなくなってしまったのだった。

ところで,先月,ニコンFE10というカメラが新発売になったようである。往年の,ニコンFMとニコンFEないしニコンFM2とニコンFE2というラインナップが蘇ったと言える。ただし,かつてのFM,FEは,基本性能のしっかりした「中級機」という位置づけであったのに対し,FM10,FE10は基本機能だけに限定した入門機という位置づけのようである。カメラの操作やピント,露出の感覚をもつには,やはりマニュアル操作で慣れるのがよいと思う。そういう意味で,FM10は完全マニュアル操作でそういう目的にぴったりだ。しかしながら,中途半端に自動化されたFE10にそういう魅力があるかというと,これはちょっと疑問。いくらなんでも,AE専用のEM10だの,プログラムオート搭載のFG10だの,マルチパターン測光のFA10だのが発売されたりはしないだろうと思われるが。
 FM10は,私自身もサブ機としてゲットしようかと思ったことがあるが,FE10は別に……という感じである。

Nikomat FT, Ai NIKKOR 200mm F4, RSP

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